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公開レクチャー・コンサート「歴史に現代の響きを聴く」

イベントリポート

成城学園創立100周年 成城大学文芸学部主催 公開レクチャー・コンサート「歴史に現代の響きを聴く-18世紀におけるオーボエと鍵盤楽器の変遷-」を10月29日(土)に開催しました。会場の成城大学007番教室には、補助席を用意するほど大勢のお客様にお越しいただきました。

バッハやモーツァルトの曲を作曲された当時のスタイルで作られたオリジナル楽器(古楽器)で演奏し、その楽器についても解説するというレクチャー・コンサート。オーボエ、チェンバロ、フォルテピアノなど、一流の演奏家の素晴らしい演奏と解説。普段味わえないとても贅沢な時間でした。

オリジナル楽器を用いた演奏は、20世紀後半に広まり、今では現代楽器の演奏家たちもオリジナル楽器の演奏を参考にすることが増えています。しかし、バッハやモーツァルトが活躍した18世紀はまだ録音技術のない時代。当時の響きを現代における演奏の参考にしようとしても、実際の音を聴くことはできません。ですので、楽器や文献などの資料からどのような響きを引き出すかは、現代の演奏家にかかっています。そう考えると、音楽は(あるいは芸術全般がそうなのかもしれませんが)その瞬間に息づいているものなのだと再認識させられます。芸術学科のある成城大学文芸学部らしい企画です。

楽器の説明も大変興味深いものでした。例えば、チェンバロという楽器は一見するとピアノに似ているように思えますが、音の出し方はギターに近く、鍵盤を叩くとキーの先端についている爪が弦をはじいて音を鳴らす撥弦楽器の一種なのです。しかし、18世紀には鍵盤楽器の主役が交代し、モーツァルトが活躍した世紀後半には、キーの先についたハンマーが弦を打って発音する打弦楽器であるフォルテピアノが広まっていました。現在のピアノの原型とも言えるフォルテピアノになったことで、音の強弱の差が出せるようになり、音量の変化による表現の可能性が広がったそうです。一方、リード楽器のオーボエは、そもそもは屋外での行進などに使われる大きな音の楽器だったものが、室内楽用に小さな音を出すように改良されて宮廷音楽でも広く使われるようになっていった。現代楽器に至る歴史を知るだけでも「歴史に現代の響きを聴く」というタイトルに相応しい公演でした。


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現代のオーケストラはとはまた違った味わいの小編成

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オーボエ・ダ・カッチャを説明する三宮さん

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重岡さんによるチェンバロの解説

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フォルテピアノを解説する平井さん

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アフタートークでは古楽器の魅力が語られました

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アンコールではコーディネーターの赤塚先生もヴィオラ・ダ・ガンバで飛び入り




演奏曲 ・J.S.バッハ作曲 カンタータ第156番
  「わが片足はすでに 墓穴の中にあり」BWVよりシンフォニア
・J.S.バッハ作曲 オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV1055
・J.S.バッハ作曲 チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV1059
・W.A.モーツァルト作曲 ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 KV271「ジュノーム」
・W.A.モーツァルト作曲  オーボエ協奏曲 ハ長調 KV314
出 演 三宮 正満(オーボエ)
平井 千絵(フォルテピアノ)
重岡 麻衣(チェンバロ)
アンサンブル・ヴィンサント(管弦楽)

コーディネーター
赤塚 健太郎(成城大学文芸学部 准教授・音楽学)
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