2017年に100周年を迎えます

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創立100周年記念ムック「成城学園 求るところ」

成城大学文芸学部公開シンポジウム「怪異を語る-伝承と創作のあいだで-」を開催しました。

イベントリポート

成城学園創立100周年事業の一環として、成城大学文芸学部公開シンポジウム「怪異を語る-伝承と創作のあいだで-」を開催しました。予想を大幅に上回るお申し込みをいただき、急きょ会場を澤柳記念講堂に移しての開催となりました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

開催概要

日時:平成27年11月21日(土) 14:00~18:30
会場:成城学園澤柳記念講堂

≪講演≫

東 雅夫 氏(アンソロジスト・文芸評論家)
 百物語の歴史・形式・手法・可能性について
太田 晋 氏(成城大学法学部教授・英文学)
 怪談/ミステリの語りについて ― 京極作品を中心に
常光 徹 氏(国立歴史民俗博物館名誉教授・民俗学)
 民俗学というメソッドからみた怪異の語られ方
喜多崎 親 氏(成城大学文芸学部教授・美術史)
 〈出る〉図像 ― 絵画はいかに怪異を語るか
京極 夏彦 氏(小説家・意匠家)
 語り手の「視点」という問題 ― 怪異と怪談の発生:能楽・民話・自然主義をめぐって

≪トークセッション≫

パネリスト
京極夏彦 氏、常光徹 氏、東雅夫 氏、太田晋 氏、喜多崎親 氏
司会 佐藤光重 氏(成城大学文芸学部准教授・米文学)

 第1部の最初の発表は、東雅夫氏によるもので、百物語という形式が泉鏡花・柳田國男など近代文学にいかに大きな影響を与えたかを、多くの図版を用いてわかりやすく解説していただきました。2番目の太田晋氏は、京極夏彦さんの「百鬼夜行シリーズ」の最初の3作を比較し、その語り方の違いに、探偵小説から怪談への変化を指摘されました。3番目の常光徹氏は、民俗学における昔話・伝説・世間話の話法を比較し、その違いで同じ題材がどのように変化するかを示して下さいました。4番目の喜多崎氏は、日本の幽霊画に足が描かれなくなる問題について、幽霊が現れる表現だと捉えることでさまざまな問題が解決できるということを多くの図版を使って示しました。最後に、京極夏彦氏は、夢幻能を主な例として、本来いないはずの幽霊がコミュニケーションをとる仲介者を通して現前すると喝破されました。

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東 雅夫 氏(アンソロジスト・文芸評論家)

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太田 晋 氏(成城大学法学部教授・英文学)

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常光 徹 氏(国立歴史民俗博物館名誉教授・民俗学)

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喜多崎 親 氏(成城大学文芸学部教授・美術史)

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京極 夏彦 氏(小説家・意匠家)

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 第2部のディスカッションでは、ネット怪談、メディアの違いと語り、妖怪のキャラクター性など、短い時間に様々な広がりを見せました。
 創作・批評・民俗学研究・文学研究・美術史研究など、異なる専門分野の様々な角度から「怪異」について語られ、成城学園とも縁の深い民俗学者・柳田國男が果たした役割についてもしばしば触れられました。全体を通して、「見えないものを見える形にする」という「表現」に関する学術的アプローチが浮かび上がるシンポジウムになったと思います。
 トークセッションの最後には、昨年文芸学部の連続講演会に登壇、監修もされた小説家の島田荘司氏も飛び入り参加され、大変盛会となりました。

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